ものから照らされた自分 ――『屋上への誘惑』(小池昌代)読書録

小池昌代の『屋上への誘惑』を読んでいて、以下のような一節に出会った。 ことばの発生。――わたしは、なぜかうやうやしい気持ちになって、「ただいま」の出てきたあたりに眼をこらす。内圧がかけられて、止むにやまれず出てきたことば。一瞬の光をあびて、ことばじしん、どんなにまぶしかったことだろう。 『屋上への誘惑…