古イチョウのDNA分析からみた中世の日本国内及び東アジアの交流について

イチョウは文化的,宗教的,民俗的な側面から日本人の生活風土に深く入り込んでいる。しかし,イチョウがいつ頃どのようにして日本に伝わったのか,そしてどのようにして日本各地に広がっていったのかは不明である。現在知り得る限り,日本における最も古い「銀杏」に関する遺物資料は,1323年に中国の安寧から博多に向う途中に…