みなしご父ちゃん

義母の百箇日と誕生日が奇しくも同日であった。その日を指折り数えていたかのように義父が逝ってしまった。仲良し夫婦であった。いろいろな悲しみと輝きと思い出と後悔の中で、一つだけわかった事がある。言葉にし難いが、敢えて言うならば、『そういう事か。』と。冷たく硬くなっていく義父の長い脚に触れながら「父ちゃ…