あながちサンドバック

はい、はい、と人の話を聞いていた私は、深夜に、誰に自分の話をしたらいいのだろうか。相手に返したところで、相手は大人ではなく、もう寝ている時間だ。拳を受けたサンドバックの気分である。サンドバックは衝撃のためにあり、それがサンドバックの仕事だ。そして摩耗したら新しいものと取りかえられる。彼らが拳をぶつ…