盆・歳時記 其の六

夏越し それは酷烈な季節であった。なんて文学的な述懐をこのところ毎年のように繰り返さねばならない。遮光したって地べたからの輻射を免れるわけではない。日に三度の水やりは茹で釜と化した鉢を冷まさんがためでもある。挙句の果てには鉢ごと土中に埋めてみたり、二、三日家を空けるならノアの箱舟、軽トラックに棚ごと…