子宝日記(7) 二分の一

腹の外で子供を待っている父親というものは、あるようでないようなわが子の実感をめぐって、ぼんやり物思いする星の下にあるらしい。 その子が如何なる星の下より来たったものか、自分が撒いた種であることは分かっていても、例のカラー写真によって顔を見せられても、やはりどこかその実感はぼんやりとした薄靄の中に、い…