海外ミステリ・レビュー
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「評決」バリー・リード
溢れ出る涙を抑えつつ、終盤二章を読み終えた。まさか、こんなにも感情を揺り動かされることになるとは、物語が大きな山場を迎えてのち、評決が下るシーンの直前まで、微塵も思っていなかった。万感胸に迫るラストシーンがさらに心を打ち、その後しばらくは〝読者冥利〟に尽きるカタルシスに浸っていた。1980年発表、自ら…