平岡公彦のボードレール翻訳ノート
id:kimihikohiraoka
ボードレール『悪の華』韻文訳――010「敵(1861年版)」
敵(1861年版) シャルル・ボードレール/平岡公彦訳 わが青春は、輝かしき陽光もあちこちに 通り抜けた暗澹たる雷雨でしかなかった。 落雷と雨のもたらした荒廃にさらされた私の庭に、 残ったものはごくわずかな紅緋色の実だけだった。 いまやこの私も理念の秋にさしかかった。 これからは私もシャベルやレーキを使い、 …