伊藤正徳『太平洋海戦史』

こう見えても昭和三十年代の生まれだぜ、というタンカは、『気分はもう戦争』の好漢ハチマキのもの。同じ心意気はいつも胸の内に秘めている。 戦後民主主義の安定期、あれだけ平和が一番、戦争はいけない、と言っておきながら、一方でわれらガキ共の間じゃ「戦争」は平然と身近だった。少年雑誌の口絵(このもの言いももう…