将棋ノンフィクションを読む09――鈴木忠平『いまだ成らず 羽生善治の譜』

鈴木忠平『いまだ成らず 羽生善治の譜』(文藝春秋)。2024年になって羽生善治九段の名前をタイトル入れた本が出る。それも話題のノンフィクション作家である鈴木忠平氏が書いたとくれば、期待は高まってくる。 羽生九段の半生記といった内容になるのだろう、そう思って読みはじめた。実際そうではあるのだが、その方法が…