思いがけない孤独

彼は、幼い頃から 空を飛びたいと思っていた ある日、夢が叶い 何の前触れもなく 蝶に変身していた 必死になって、両羽を動かした 家の屋根の上まで、浮いていた そこから見える光景に、感動していた やがて、羽を動かすのが、億劫になった というより、疲れて、身体が動かなくなった そして、ゆっくり、下降していった 彼…