ある動物園一の哲学者、厭世猿

ある動物園の猿山にいる、厭世猿は つい、この前まで、人間だった しかし、自分が人間であることが 嫌で嫌で仕方ない そう苦悩し続けた結果 猿へと退化した 本人は、進化だと思っている 他の猿たちが 厭世猿の周囲で キーキー、キーキー 楽しそうに、はしゃいでいるのに 彼ときたら、徹底的に 見ざる、言わざる、聞かざる …