小説『口に関するアンケート』ひとくち感想 - アンケートがもたらす新たな読書体験と “呪い” の本質〈ネタバレあり〉

背筋氏による掌編で、その紙面は何とたったの60ページ。にもかかわらず非常に高い満足度と濃密な恐怖が感じられるのは、『近畿地方~』『穢れた~』の2作でも用いられてきた「地の文をカットする」という手法が顕著に用いられた結果、紙面に比してボリュームのある内容になっていること……そして何より、問題の「アンケート…