『「空気」の研究』への致命的誤解:山本七平について(1) | コモドンの空飛ぶ書斎
毎年8月になると、山本七平の本を読み返したくなる。それは、惨憺たる敗北となった戦争において、七平が学徒動員で激戦地に送り込まれ、九死に一生を得た人間だったからだ。そして何よりも、戦後においても、そのときの体験を変容させることなく、そのまま維持しようとした稀有な知識人だったことが大きい。なかでも『「…