『転生したら堕天使だった、私にはお似合い(前編)』

毎朝乗る通学電車の中。 白美(しろみ)はロングシートの端に座っている。 座席は全て乗客で埋まり、通路と入り口付近に立つ人も多かった。 白美の自宅から最寄りの駅はこの路線の始発駅にあたるので、彼女は毎朝座席に着くことができた。 始発駅近辺の新興住宅地に、苦労してマイホームを購入した両親、白美は感謝しても…