尾道大橋 完成版

3回に分けて投稿した実験的創作文章を加筆訂正して、1本の短編として仕上げました。 【東京から尾道へ】 昭和51(1976)年11月の早朝、楠俊輔(しゅんすけ)はズタ袋を肩に葵荘を後にした。 頬をなでる風は、冬の訪れを実感させる。 ただ、それはまだ余裕のある寒さで、考えようによっては季節を愉しむレベルだ。 特段ど…