【通りすがりの怪談】怪其之十六 ~すりガラス~

怪談 ~すりガラス~ 小学6年生の修斗は、自宅に帰ると母が浮かない顔をしていることに気づいた。明るい性格の母にしては珍しいことだった。最近皆にとってつらいことがあっただけに心配だった。「どうしたの、なにかあった」母は言おうか言わないかで悩んでいるように見えたが、少しの間の後に修斗の問いかけに答えた。「…