通りすがりの〇〇なホラーブログ
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【通りすがりの怪談】怪其之四十八 〜願い~
怪談 ~願い~ 陽の傾きかけたグラウンドに、広夢が振るバットが乾いた音を響かせた。土埃を上げながら白球が弧を描き、フェンスを越えていく。それを見つめる広夢の瞳は、ダイヤモンドよりも輝いていた。 シングルマザーの貴子にとって、小学四年生の一人息子の広夢は、かけがえのない宝物だった。しかし仕事に追われる日…