【通りすがりの怪談】怪其之七十四 ~雨宿り~

怪談 ~雨宿り~ 「あー、降ってきやがった」フリーライターの貴志は、取材先からの帰途、激しい夕立に見舞われていた。傘を持ってこなかった自分を呪いながらも、しばらくどこかの軒下で雨宿りをしようと辺りを見回す。ふと、道の向こう側にある公園に目が止まった。鬱蒼とした木々の中に、古びて朽ちかけた東屋のような…