田中康夫 『33年後』に聞こえる音楽

田中康夫の小説「なんとなく、クリスタル」でいちばん笑ったのは、ビリー・ジョエルを「ニューヨークの松山千春」と一刀両断していたことである。 あの本を読んだのはいつごろだったか記憶はあやふやけど、ぼくは筋書きをちっとも覚えてなくて、あの膨大な数の脚注ばかりを、もっぱら諳んじていた。AOR(アダルト・オリエ…