風信子日乗
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吉田修一「国宝」(上)(下)
人間国宝まで亜流から上り詰める歌舞伎役 者の一代記。一気に読みつくす、堪能した。 歌舞伎の出し物と人生が連動して奥行きが あり現代の大河ドラマとなりうる骨太の物 語だ。吉田修一は「パレード」「パーク・ ライフ」あたりは都会の表層を描く今風の 作家だと思っていたが、重厚な「悪人」や 「怒り」、さらに好きな「…