松家仁之「天使も踏むを畏れるところ」(下)

上巻を読んでから1カ月経ってようやく 読んだ。読み終えるのが惜しくすこしづ つ読んできた。下巻に入って高級官僚の 権力欲、圧力横槍に動揺しつつ、それで も全体としてゆったりと静謐に、細部に 宿る出来事が丁寧に描かれていくのを楽 しんで読み進めた。世の中の動きや小津 のことや大小にかかわらず挿入されるこ と…