039|『十九歳のジェイコブ』中上健次|若さという渇き

2024.07.24 読了 ぼくがまだ二十代だった頃、アルコールに沈湎し、泥のように生きていた時期がある。金を借りてまで酒を飲むような日々で、毎日夜から朝まで飲み、擦り切れた雑巾のような姿で仕事に行き、帰りにまた飲み屋に寄って、正体が無くなるまで酒を飲むような日々だった。 その話を他の人たちにすると、よくその状…