050|『狭き門』アンドレ・ジッド|力を尽くした先で

2024.09.08 読了 忘れられない恋がある。それはつとめて忘れたくない恋でもある。なんだかいつになく素敵な書き出しであるが、これを書いているのは腹の出た中年男ということを忘れないでほしい。そうすると素敵な感じの書き出しが、とても気色の悪いものに思えてくるはずだ。 しかし、そんなぼくにだって忘れられない恋は…