動物レプリカ工場で本物のシロクマを目撃!?シュールで哲学的な(?)現代幻想ミステリ作品ー一條次郎『レプリカたちの夜』を読んでー

一條次郎『レプリカたちの夜』新潮文庫(2020) 「とにかくこの小説を世に出すべきだと思いました」伊坂幸太郎激賞、圧倒的デビュー作。動物のレプリカをつくる工場に勤める往本は、残業中の深夜、動くシロクマを目撃する。だが野生のシロクマは、とうに絶滅したはずだった――。不条理とペーソスの息づく小説世界、卓越した…