三島由紀夫『仮面の告白』1949

祖父危篤の報を受けて暫し実家に身を寄せてゐる。手持無沙汰で子供部屋の本棚を眺める。英語の参考書が大半、ギリシア神話集にドイツ詩集(読んだ覚えはない)、漱石全集、岩波と新潮の文庫判が数十冊。 『仮面の告白』が目に留まつた。本棚にある他の三島作品が『金閣寺』『午後の曳航』『憂国』である所をみると、恐らく『…