海外オヤジの読書ノート
id:gokutubushi55
狂気の淵に光る理性の綱渡り。そのまま生きよ。 |『何もかもが憂鬱な夜に』中村文則
中村氏の作品はこれで四作目。約三カ月ぶりの再見となります。 氏の作品はノワールで陰鬱な作風が特徴ですが、これまで読んだ「掏摸」「王国」「去年の冬、きみと別れ」と比較しても本作「何もかもが憂鬱な夜に」は、まあ暗いこと。 ただ、いろんな意味で結構感情移入しました。 つくり 主人公は、施設で育った刑務官「僕…