日本に「キックボクシング」が生まれるまで―「沢村忠に真空を飛ばせた男-野口修評伝」を読む…※つもりだが、序説

「プロモーターには2種類いる。悪いか、すごく悪いかだ」―カール・ゴッチ。このシンプル過ぎる命題の真偽を、500ページ以上の分量、10年の取材期間を費やして検証したと言ってもいいのが、「沢村忠に真空を飛ばせた男ーー プロモーター・野口修評伝」だ。この作品を紹介しようとすると対象となる人物があまりに複雑な活躍…