余録:「来山はうまれた咎で死ぬる也それでうらみも何もかもなし」… | 毎日新聞

 「来山はうまれた咎(とが)で死ぬる也(なり)それでうらみも何もかもなし」。「来山」は江戸時代の大坂の俳人・小西来山(こにしらいざん)、歌はその辞世で、突き抜けた人柄が分かる。最も有名な句は「お奉行の名さへ覚へず年暮れぬ」▲奉行の名前なんて知らないよ--お上や政治とかかわりなく暮らす大坂町民の心意気