今週の本棚・著者:恩田陸さん 『灰の劇場』 | 毎日新聞
◆恩田陸(おんだ・りく)さん (河出書房新社・1870円) 事実と小説との曖昧な境目 作家として駆け出しの頃、偶然目にした小さな三面記事が、ずっと「棘(とげ)」のように刺さっていた。「なぜか、その記事だけものすごいインパクトがあった。いつか書きたいと思っていたが、事件性があるような大きな話では