いつか来るその日のために!安保挫折世代に贈る現代のメルヘン『街に気球があがる時』

「川本くん、去年の6月15日の夜はどうしてた?」安保闘争の機動隊との衝突で女子大生、樺美智子が死んだ夜、ノンポリの川本はバイトで疲れて寝ていた。丸根女史は当然安保闘争のデモ隊の中にいた。「静かだわ、まるで百年もたってしまったみたい」