聖徳太子の弁証法

『万葉集』は、「やまと歌」によって七、八世紀の天皇家の〈歴史〉を記すという、中国の漢詩文集にも先例のない編集方法を採っています。特に『万葉集』二十巻の中核となる巻一・巻二では、その〈歴史〉を記すために、歌が注意深く取捨選択され、実に巧みに配列されています。高度な編集の力が感じられます。 新元号「令和…