「こよみ」と「風土」……人文学の根源

「書く」という行為が「人間」の社会と歴史に従属されてから久しい。「記録」「書字」「芸術」は、もう長い年月人間の想像力や理性といった責務にがんじがらめにされてしまい、著作権や個人情報といった見かけ倒しの管理技術、空虚な亡霊につきまとわれ、ごく少数の者にしか見いだされない悲しむべき現実を生んでしまった。…