土曜日もきっとボロボロだろうよ(或いは俺のタオルマフラーのお話)

雑巾みたいだね、とまでは彼女は言わなかった。 それでも、それを手にとって、ほつれまくった糸を少しだけ整えて、「ほんと年季入ってるよね」と半ば呆れたように笑いながら、 妻は、色褪せた緑とグレーのタオルマフラーを、緊張で青ざめていた俺に渡してくれた。 2023年11月26日のAM8時、決戦当日の朝。 首にかけたそのタ…