記憶の不確からしさは追求しない方が良いかも『忌憶』

不確定なものに人は恐怖を感じます。 幽霊とかね。そして、よくよく考えて見ると記憶も不確定なものです。たいていの人は1年前の今日に何をやっていたか、を明確に思い出すことはできないです。 そんな記憶の不確からしさがもたらすホラーを体感できる小説が小林泰三さんの小説『忌憶』です。三つの短編「奇憶」「器憶」「…