なぜこんな物語を書こうとしているんだろう?|飛浩隆 インタビュー|monokaki―小説の書き方、小説のコツ/書きたい気持ちに火がつく。

 「飛浩隆16年ぶりの新作長編」。このキャッチを聞いただけで舌なめずりしそうになる本好きは、きっと少なくないだろう。「小説にしかできない表現」について考えるとき、いつも真っ先に飛氏の作品が思い浮かぶ。  2002年に〈廃園の天使〉シリーズ1巻にあたる『グラン・ヴァカンス』を上梓してから16年、今年発売された…