木下衆『家族はなぜ介護してしまうのか』

「家族はなぜ介護してしまうのか」、なんとも興味をそそるタイトルですが、本書は、認知症患者のケアにおける家族の特権的な立場と、それゆえに介護専門職というプロがいながら、家族が介護の中心にならざるを得ない状況を社会学者が解き明かした本になります。 本書は専門書であり、イアン・ハッキングや「概念分析」の考…