バッティングセンター[前編]

落語のなかに「首提灯」という噺がある。 酔っぱらいが夜道ですれ違った侍に悪態をついたことから辻斬りに遭い、あまりにも鮮やかに首を斬られたものだから、それに気づかずに、てんやわんやとする話だ。 もとい、最初のうちは斬られたことすら気づかずに、酔っぱらった気持ちよさで、それこそ鼻歌混じりで夜道を流してい…