能面をめぐる冒険

シャー、シャー 彫刻講習会が開催されるアトリエ。 室内では、参加者たちが思い思いに鉛筆を走らせている。その音がスケートリンクのように響く。 僕はというと、鉛筆で正確無比に能面を描いて先生に手渡す手筈になっていた。 僕は手筈通りに紙を手渡す。すると先生はなぜかムッとした顔をした。 なぜだろう。僕の描いた絵…