衣紋をぬく街、ぬかない街

永井荷風は、ながいこと食わずぎらいをしていましたが、読んでみたらやはり苦手でした。でも、路面電車の描写はちょっと面白かった。花街(新橋あたり)の若い女中が、お使いで山の手まで電車に乗って行く。すると途中から車中には、自分のように「抜き衣紋の女」は1人もいなくなっていることに気づき、急に心細くなる…と…