東京行進曲・モスコー行進曲

獅子文六の「浮世酒場」(昭和10年「新青年」連載)には、シベリア帰りの男が酒場で、クレムリンやモスコーでの経験を虚実とりまぜて話すシーンがあります。以下引用。 「非常時どころか、ジャズで踊って、ウオッカで更けて、明けりゃ闘士の涙雨という、モスコー行進曲が大流行だ。ダンスときたら青年労働者は眼がないね。…