根来寺の行人たち~その⑤ 1555年、山分けの出入り

以前の記事で少し述べたが、根来の行人方子院の間では、内輪もめが絶えなかった。内輪もめといっても、喧嘩レベルの話ではない。死傷者が何人も出る合戦レベルの戦いを、境内において繰り広げていたことが分かっている。 これを「出入り」という。 佐武源左衛門という、知る人ぞ知る武士がいる。彼は雑賀出身で12歳にし…