圧倒的な研究成果の厚みと、対米戦争への連続性の視点~読書:「南京事件 新版」(笠原十九司、岩波新書)

ことしは1945年に日本の無条件降伏で第2次世界大戦が終結して80年です。8月6日、9日の広島、長崎の原爆の日から15日の「敗戦の日」にかけて、マスメディアでも戦争体験の継承をめぐる報道が目に付きました。例年と異なると感じたのは、史実を認めようとしない「歴史否定」とも呼ぶべき言説が、右派の政治家に…