やさしい暗闇から

ときどき落ち込む。ときどき取り返しのつかない間違いをして何も考えられなくなる。ときどき、日の暮れた砂浜でただひたすら波が来るのを待ちつづける。晴れた朝はいろんな悩みをほぐしてくれると知っているけれど、いつまでも夜に執着して、波の代わりにやって来る、似たような声に耳をすます。 何もできないまま、スタン…