“リベラルは2度死ぬ”戦後の終わり、そして再び弱肉強食の不安の海を漂う日本国。|猪瀬直樹

 今回の総選挙の結果について少し感想を述べておきたい。  僕が『昭和16年夏の敗戦』を刊行したのは30代半ば、1983年である。進歩的文化人の時代だった。いまで言うリベラルが論壇の主流で、『昭和16年夏の敗戦』を読んだある年配の大江健三郎(後に日本人2人目のノーベル文学賞)担当の編集者が僕に「君は東條英機の味…