《短編小説》割り引きされない愛情|そら

「やっちゃった」  後悔がにじむ声が言った。  ひどくガッカリしたような口調だったので僕は顔を上げた。 「何が?」  猛暑から緊急避難するように駆け込んだ喫茶店だった。  とりあえず体が目玉焼きになるのが回避されればいい、ぐらいの選択肢だったけれども、注文したブラックコーヒーは美味しかった。  むしろ…