しずけさが満ちる夜。ささやかな、記念日。|菜月糸美

こんな、息をのむような静けさと、すいこまれるように見つめてしまう時間が、あるのだなと思った。 休日の夜。もう少ししたらみんなで寝ようという時間に、ふと気づいたら、起きている間はずーっとおしゃべりしているんじゃないかっていくらい話すのが大好きな息子が、やけに静かだった。 なにかに集中して遊んでいるの…