物と音──ラモーの音楽理論|o9nobu

 デカルトは音の響きを数学的に解析していくことで「倍音」の存在を捕捉し、重要視した。しかし当時はまだ18世紀になろうかという時代。マイクもなければスピーカーもなく、当然コンピューターによる音響測定器のようなものもない中、どうやって「倍音」なんて発想に至ったのか。  ピタゴラスは「鍛冶屋がハンマーで…