草間彌生とオノ・ヨーコのニューヨーク|柿生隠者(かきお・いんじゃ)

草間彌生と会ったのは1988年ころだと思う。大学時代の友人が紹介してくれたのだ。 当時、草間は、日本で売れない小説家として不遇をかこっていた。角川の小説新人賞をとったのは、80年代の前半だ。その作品は、前衛と土俗がいりまじった内容で、私はつげ義春の世界を連想した。かの見城徹氏が売り出しにかかわって…