乳との生活(上)|村田亀餅

(1)  マンションの方角に月が出ている。残業で遅くなった。この時間だと妻は先に帰っているだろう。ところがエレベータで部屋に着きドアを開けるが妻の気配はない。二人でIKEAで買った簡易な木製のテーブルは、まだ日中に西の窓から差した陽の名残でほんのりとあたたかく、そのあたたかさの上に、餅のような物体がぽんよ…